〈プロローグ〉
くるくる。からから。 音楽より先に耳にはいるのは、ネジをまわす音。 ピアノのようにつやつやで、真っ黒な棺のふたを開ければ赤い赤い薔薇の花。 きいたことのない音楽だけど、その響きには何処か懐かしく──。